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大櫛 顕也[ おおくし・けんや ]
1965年生まれ。九州大学農学部卒業後、88年ニチレイ入社。中国工場や仙台市の物流拠点など、複数の事業の立ち上げに携わった。2015年からニチレイフーズ取締役常務執行役員経営企画部長を務め、17年に同社社長。19年4月から現職。福岡県出身。
(写真=北山 宏一)

 入社後に配属された工場での経験が、今の自分の土台となっています。水産品の調達や研究所を志望していましたが、工場に配属されて、驚きました。そんな私の様子をみた現場の同僚に怒られたんです。「あなたはどこに行きたいかばかりを考えて、ここで何ができるかを考えていない」と。これを機に、目の前の仕事に向き合うようになりました。

 工場で思い出に残っている仕事があります。当時、ハンバーグの生産ラインが頻繁に焦げ付いていました。手作業で除く負担は重い。技術者と話す中で、「ラインにテフロン加工を施せばよいのでは」と思い、上司を説得して予算をもらい実行しました。これ自体は小さなことかもしれません。それでも自分の頭で考え、周囲の協力を得ながらやり遂げた経験が今に生きています。