<span class="fontBold">下村 真司[ しもむら・しんじ ]<br />1982年京都大学工学部卒業後、住友重機械工業に入社。鉄構・機器事業本部などを経て、2009年に住友建機に出向し、中国工場の立ち上げに参画。15年住友重工常務執行役員、16年住友建機社長。18年に住友重工取締役専務執行役員。19年4月から現職。大阪府出身。62歳。</span>(写真=北山 宏一)
下村 真司[ しもむら・しんじ ]
1982年京都大学工学部卒業後、住友重機械工業に入社。鉄構・機器事業本部などを経て、2009年に住友建機に出向し、中国工場の立ち上げに参画。15年住友重工常務執行役員、16年住友建機社長。18年に住友重工取締役専務執行役員。19年4月から現職。大阪府出身。62歳。
(写真=北山 宏一)

 会社人生の大半は一品受注型ビジネスに携わっていました。入社直後から26年在籍したのは、鉄構構造物や石油化学コンビナート向けの圧力容器の工場です。

 在籍していた事業部は50億円ほどの規模しかなく、業績が厳しくなれば優秀な人材はどんどん引き抜かれるような小さな事業でした。でもおかげで技術に関する知識や顧客との交渉術、部品の調達など幅広い仕事を担当させてもらいました。私の基礎はこの時代に培われたと思っています。

 部長時代には、「弱小の事業でも、光るものにしたい」と考え、実行に移しました。住友重工の強みを生かせる製品に絞り込み、顧客の悩みに対応したサービスの提供に力を入れ、生産も改革しました。その結果、売上規模は100億円に成長しました。ものづくりだけでなく、サービスを含めて改革すれば、重工業でも伸びたのです。

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