「トヨタ待ち」を排除し、構造改革をやり抜く
![<span class="fontBold">伊勢 清貴[ いせ・きよたか ]<br />1955年3月生まれ。80年京都大学大学院修了、トヨタ自動車工業(現・トヨタ自動車)入社。2018年1月にアイシン精機副社長に転じ、同年6月から現職。</span>(写真=堀 勝志古)](https://cdn-business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00110/00001/p1.jpg?__scale=w:300,h:450&_sh=0ea05a0ed0)
1955年3月生まれ。80年京都大学大学院修了、トヨタ自動車工業(現・トヨタ自動車)入社。2018年1月にアイシン精機副社長に転じ、同年6月から現職。(写真=堀 勝志古)
自動車業界を取り巻く100年に1度の大変革期を乗り切るには、大胆な構造改革が不可欠だ──。2018年6月に社長に就任してまず取り組んだのは、この方針を全社員に説明し、理解してもらうことでした。グループの社員は世界に約11万人います。すぐには行けない海外の拠点などにも録画したビデオを送り、全員に見てもらいました。
変化の時代を生き抜くにはスピードが大事。トヨタ自動車からアイシン精機にやってきて、グループ企業が細かく分かれている点に問題意識を持ちました。同じような仕事を複数の会社でやっているので効率が悪い。これを整理して統合し、ムダを省いて余らせた人材や設備などを次世代技術の開発や生産に充てるのです。「聖域なきスクラップ&ビルド」。これを徹底すれば、まだまだ業績は伸ばせます。
18年10月に発表したアイシン・エィ・ダブリュとアイシン・エーアイの経営統合はこの一環です。前者はオートマチック・トランスミッション(AT)、後者はマニュアル・トランスミッション(MT)が主力。新興国では価格の安いMTの需要が期待されていましたが、都市部での渋滞が深刻化し、渋滞時に運転しやすいATへの転換が想定以上に進んでいます。今年4月に2社を統合し、エーアイの工場でATの生産を始める方針です。
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