石油8トン分=1gの水素
池田所長は大量のエネルギーを生み出せる理由について「原子核同士が反応する核融合反応では(原子レベルで反応する)化学反応の約100万倍のエネルギーを生むため」と説明する。具体的には、石油なら8トンなければ生み出せないエネルギー量を、核融合炉ならたった1gの重水素や三重水素で作り出せる。
核融合炉が優れているのは莫大なエネルギー量だけではない。重水素や三重水素といった燃料は海水から採取可能で、石油や石炭、LNG(液化天然ガス)などエネルギー源のほぼ100%を海外に依存する日本にとってエネルギー安全保障上の意義が大きい。ガスコンロのように燃料供給が止まれば核融合反応も即座に止まるので安全だ。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り2137文字 / 全文3179文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「テックトレンド」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?