運転手の脳に着目し、自動運転技術と組み合わせることで事故を防ぐ取り組みが始まった。マツダは2022年に異常検知技術を導入、ホンダも運転支援技術を20年代後半に実用化する。交通事故は減少傾向にあるとはいえ、事故ゼロに向けた壁は高い。各社の技術開発は活発だ。

 「ドライバーの異常を検知しました」──。車内に流れる音声とともに「ピピピピ」とアラート音が鳴り響く。居眠りによって目を閉じたり、体調が急変して倒れ込んだりした運転手を車が認識したのだ。

 3秒ほど経過しても運転手が反応しない場合、「安全なところへ停車します」という音声が流れ、周囲の車に聞こえるほどの大きなブザーを鳴らし、ハザードランプを点滅させながら路肩へ退避する。運転手の安全を守り追突など2次被害も防ぐ狙いだ。

副操縦士のように運転をサポート
●マツダの次世代安全技術の仕組み
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(写真=左:PIXTA)
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