コロナ禍で在宅期間が増え、癒やしを求めて新たにペットを飼う人が増えている。ペットフードなどの関連市場が伸びるなか、急成長を遂げているのが「ペットテック」というジャンルだ。人間がそうであったように、技術革新により、ペットの健康寿命はまだまだ延びる可能性がある。

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 エサから食事へ──。ドッグフードの概念が変わり始めている。新鮮な肉や野菜を使い、出来たてを急速冷凍した「フレッシュ」なドッグフードが愛犬家の間で脚光を浴び、販売開始から約2年半で累計700万食を超えた。バイオフィリア(東京・品川)の「ココグルメ」だ。

 従来のドッグフードといえば、粒状でカリカリ食感の「ドライフード」か、缶やレトルトパウチに密封保存された「ウエットフード」が主流だった。それに対してココグルメのドッグフードは、我々人間が食べるような「手作りご飯」である。新鮮な国産食材のみを使い、食品衛生法の基準をクリアした国内工場で調理。穀物類を含まないグレインフリーで、かつ保存料や着色料、香料といった添加物も使わない。低温加熱で食材本来の栄養価を保ったまま、冷凍保存して全国の家庭に配送している。

 メニューは「チキン&フレッシュベジタブル」と「ポーク&ブロッコリー」の2種類。いずれも獣医師が監修し、栄養バランスも考慮した「総合栄養食」だ。

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