2022年から欧州や日本などで自動車のサイバーセキュリティー対策が義務化される。自動車の“安心・安全”はこれまで自動ブレーキなどの「セーフティー」が中心だった。半導体やソフトウエアを満載する次世代車は、新たな競争軸として「セキュリティー」が急浮上している。

 「サイバーセキュリティーは品質保証の一環、または品質そのものと考えている」。デンソー執行幹部、情報セキュリティ推進部部長の後藤俊二郎氏はこう話す。ECU(電子制御ユニット)は機能の統合化が進み、ソフトウエアの比重が高まっている。コネクテッド機能も加わり、セキュリティーが品質に重大な影響を及ぼすようになった。「ECUのセキュリティーを保証するのは我々の仕事」(同社電子PFシステム開発部部長の寺島規朗氏)と話す。

 すでに同社のECUはさまざまなセキュリティー技術を搭載。例えば、トヨタ自動車の高級セダン「レクサスLS」と燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」に搭載された高度運転支援システム向けECUにも生かされる。

 自動車セキュリティーの義務化に対応するためには、サイバー攻撃の検知や分析、復旧を支援する事後対策の技術として、車両SOC(セキュリティーオペレーションセンター)が重要になる。デンソーは2017年からNTTコミュニケーションズと車両SOCの実現に向けた技術検証を進めてきた。車外(アウトカー)の領域を守るNTTコミュニケーションズのITと、デンソーが持つ車内(インカー)のノウハウを融合する取り組みである。

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