この記事は日経ビジネス電子版に『お店はスマホの中にある、「デジタル外食店」という新業態』(3月3日)として配信した記事などを再編集して雑誌『日経ビジネス』3月15日号に掲載するものです。

外食業界でスマートフォンから商品の注文を受け付けるモバイルオーダーの開発競争が激化している。コロナ禍でテークアウトやデリバリーが増え、店内でも非接触応対のニーズが高まったためだ。ただ安易な導入はかえって業務効率が落ちる恐れがある。成功の鍵は既存業務との連携と目的の明確化だ。

<span class="fontBold">カスタムサラダ専門店「クリスプ・サラダワークス」のモバイルオーダーアプリは、外食店としては珍しく自社開発だ。他社向けに外食向けSaaSとして販売もしている  </span>
カスタムサラダ専門店「クリスプ・サラダワークス」のモバイルオーダーアプリは、外食店としては珍しく自社開発だ。他社向けに外食向けSaaSとして販売もしている

 東京・千代田にあるカスタムサラダ専門店「クリスプ・サラダワークス大手町店」は、シンプルでおしゃれな内観だ。単価は1000円超と高額ながら、独自のメニューと豊富なボリュームが人気を集めている。

 多くの来店客はスマートフォンの専用アプリで注文と決済を行い、店には品物を受け取りに来る。外食店としては珍しく、自社エンジニアが開発したアプリは、トッピングやドレッシングを選べるだけでなく、自分好みの食材で構成したサラダも作れる。

 モバイルオーダーに注力するきっかけは2014年。1号店の開業時、店外まで行列が延びるほど繁盛した。行列は「勲章」という見方もあるが、運営会社クリスプ(東京・港)の宮野浩史社長は「お客さんはイライラするし、従業員は休めず接客にも身が入らない」と捉えた。17年にアプリを導入し、今では一部店舗を除いて現金は扱っていない。

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