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これまで「アナログ優勢」だった保育の現場で、デジタルツールを導入する動きが広がっている。家庭用ロボットの導入や昼寝中の事故を防ぐ見守りテック、業務のICT化などシーンは様々だ。選考作業に人工知能(AI)を活用するなど、デジタルトランスフォーメーション(DX)による効率化が進む。

ロボットが子供の遊び相手に
●中野区の保育園に導入されたLOVOT
生き物のようにふるまう「LOVOT」は介護施設や学校などでも導入されている

 「抱っこすると、脚が隠れるの」「目の色が違うんだよ」「乱暴に触ったらダメだよ!」──。なかよしの森保育園(東京・中野)で園児たちが遊んでいる相手は、ウサギや小鳥ではなく、コロンとした見た目の家庭用ロボット「LOVOT(ラボット)」だ。白色は「おもち」、茶色は「チョコ」と名付けられ、子供たちの遊び相手になっている。

 これまでデジタル化とは縁遠かった保育の現場。ここ数年、幼児の知育や保育士の業務負荷改善などを目的に、様々な場面で急速にテクノロジーの導入が進んでいる。

 LOVOTは、GROOVE X(東京・中央)が開発した家庭用ロボット。人の顔を覚えて懐いたり、後ろを付いてきたりと、まるで生き物のように振る舞うことが特徴だ。子供向けに作られたわけではないが、見た目がかわいらしくロボットが身近に感じられるといった理由から導入する保育園・幼稚園や小学校が増えてきている。

日経ビジネス2020年8月17日号 66~68ページより目次