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仮想空間で活動する「バーチャルユーチューバー(Vチューバー)」が急増している。動画配信のインフラが整い、センサーなどが値下がりしたことで弾みが付いた。企業や自治体も「ゆるキャラ」に次ぐイメージ戦略のカギとして注目し始めた。

活躍の場が広がるVチューバー
●バーチャルユーチューバー(Vチューバー)の活動例
「バーチャルユーチューバー」という言葉を初めて使ったキャラクター。先駆者的な存在
大型モニターや半透明スクリーンなどを使ってイベントに登壇するVチューバーたち(写真=室川 イサオ)
情報発信する力が注目され、メディアで「記者」や「アナウンサー」として活躍するキャラクターも登場している

 2018年7月にファーストシングルを発売するとヒットチャートを席巻し、12月には単独ライブを開催。日本政府観光局(JNTO)の訪日促進アンバサダーにも選ばれた――。「キズナアイ」は活動開始からわずか2年で、日本のトップアイドルとなった。だが彼女は生身の人間ではない。仮想空間のみに存在する「バーチャルユーチューバー(Vチューバー、VTuber)」の1人だ。

 動画配信サービスのYouTubeに自身の動画を投稿し、広告料などの収入を得る人は「ユーチューバー」と呼ばれ、子供たちの憧れの職業になっている。Vチューバーはその仮想(バーチャル)版という意味だ。自分の顔の表情や手足の動きを、リアルタイムでCG(コンピューターグラフィックス)キャラクターに反映。実在のタレントさながらに、パソコンやスマホの画面の中を縦横無尽に動き回る。