対ロシア制裁の本命とされるエネルギー禁輸は抜け穴が多い。制裁する側が「返り血」を浴びる割に、プーチン大統領の暴走を止める効果は限定的だ。ロシアの急所は別のところにある。

 ロシアによる理不尽極まりない戦争を止めるために、欧米や日本は強力な金融・経済制裁に出た。だが、その効果は今のところ限られている。

 通貨ルーブルは一時半値近くまで急落したが、現在は侵攻前の水準に回復した。政策金利の大幅な引き上げや、外貨を強制的にルーブルに転換させる通貨防衛策が奏功している。

 もちろん強引な政策は副作用を伴う。消費者物価指数は3月に前年同月比で17%増と跳ね上がった。国際通貨基金(IMF)によれば、2022年の実質成長率はマイナス8.5%に落ち込む見通しだ。

 ただそれが戦争を止めるだけの圧力になるかは疑問だ。ロシアはエネルギーや食糧の自給率が高く、国民は欧米からの制裁に慣れている。

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