医療財政を圧迫するとして高額薬への風当たりが強い。その多くは希少疾患向けで市場が小さい。逆に市場が大きいものは社会経済に貢献する。もたらす価値に基づいて評価すべきだ。

 エーザイと米バイオジェンが共同開発してきた「アデュヘルム」は、米国で昨年6月に承認されたアルツハイマー病治療薬である。日本では、臨床試験のデータからは「有効性を判断するのは困難」として、昨年12月に承認見送りが決定した。この決定自体に異論はないが、その前後の報道などで、「価格の高さが課題」と指摘されていたのが引っかかった。

 米国で発売されたときの価格は、体重74kgの患者の場合で年間5万6000ドル(約630万円)だった。2022年1月に約半分まで値下げされたが、それでも高いと考える人は少なくないだろう。ただし医薬品の価格が「高い」ことは問題なのだろうか。

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