コロナ禍で我慢を強いられた消費者が高額品や豪華なサービスに向かう「リベンジ消費」。可処分所得が限られる若い世代も、いっときの幸福感を求める高額消費に傾き始めている。

 質素倹約の美徳は時代遅れの考え方になるのだろうか。消費者の嗜好がじわりとラグジュアリーに傾き始めている。「高価でも上質な商品、サービスを楽しみたい」。そうした消費者の思いに、コロナ禍で行動制限を強いられたうっぷんを晴らす動きが拍車を掛けている。

 例えば、2021年3月にオープンした「フォションホテル京都」(京都市)のレストラン。ランチとアフタヌーンティーが約5500円、ディナーは約1万5000円と高価だが、開店時から美食を求める客足が途絶えない。世界のグルメから称賛を集めるフランスの高級食材ブランドの「フォション」が世界で2カ所目に開業したホテルである。プレミアム感が消費者の体験を格別なものにしている。

 このホテルはもともと、手ごろな価格で泊まれる「ホテルサンルート京都」だった。この不動産を取得後、高級ホテルに改修し、運営まで手掛けているのが不動産管理やホテル運営などを手掛けるウェルス・マネジメント(東京・港)だ。

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