日本の素材スタートアップが韓国大手企業から100億円超の出資を受け入れる。技術力が高く評価された格好だが、国内の新興企業のエコシステム(生態系)の課題も透けて見えてくる。

 7月2日、TBM(東京・中央)は韓国SKグループから135億円の出資を受けると発表した。今回の資本業務提携で、SKグループはTBMの株式の1割を握ることになる。ベンチャーキャピタル(VC)を除く、海外からの巨額資本の受け入れは珍しい。

 2011年創業のTBMは、プラスチックや紙の代替材料「LIMEX(ライメックス)」を手掛ける。石灰石などの無機物を50%以上含んだ樹脂との複合素材で、石油由来のプラスチックに比べて製造時のCO2排出量を削減できるのが特長だ。「脱プラ」の動きが加速する中、国内ではレジ袋などの用途で6000以上の企業や自治体に提供している。

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