自民党で次期衆院選後の党役員人事をにらんだ主導権争いが早くも本格化している。議員連盟の設立が相次ぎ、安倍晋三前首相の取り合いに注目が集まる。「緩み」に映る動きの背景とは。
永田町で今、話題の中心は、安倍晋三前首相と麻生太郎副総理・財務相、甘利明自民党税制調査会長の「3A」と、二階俊博幹事長とのせめぎ合いだ。
「3A」は第1次安倍政権時代からの盟友関係だ。この3人がまず動き、5月に「半導体戦略推進議員連盟」を設立。「3A」は日豪国会議員連盟や岸田文雄前政調会長が設立した「新たな資本主義を創る議員連盟」にも名を連ねた。
議連には政策の推進を名目に派閥の枠を超えて議員が集まるが、政局で存在感を示す舞台装置の意味合いが大きい。安倍氏らが見据えるのが次期衆院選後の党役員人事などへの影響力行使だ。党内最大派閥の細田派を差配する安倍氏と、第2派閥の麻生派を率いる麻生氏、麻生派に所属する甘利氏は、菅義偉首相の総裁再選を支持する。最大の狙いが人事とカネなど党務全般の権限を持つ幹事長ポストの奪還だ。
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