政府が石炭火力の輸出支援の全面停止に動いている。米国や欧州の強い要請に応じる形だ。環境外交が厳しさを増す中、日本が主導権を握る「攻めの脱炭素政策」が求められている。

 政府は石炭火力発電所をインフラ輸出戦略の柱の一つに位置づけてきたが、一転、輸出支援の全面停止に向けて動き始めた。4月16日の菅義偉首相とバイデン米大統領との日米首脳会談では、気候変動に関するパートナーシップ協定を締結する見通しだ。かねて米政権は、二酸化炭素(CO2)排出量が多い石炭火力インフラの輸出を続ける日本の姿勢を批判しており、英国のジョンソン首相も支援停止を求めていた。

 日本の石炭火力の技術は世界の先頭を走る。エネルギー効率の高さに優位性があり、事業費が1000億円単位になる魅力的な輸出品だった。最新の高効率設備であることなど4つの条件を満たすことを要件として、政府系金融機関は低利融資などを実施。2020年には輸出相手国が脱炭素を進めることなど、条件を狭めて支援を続けていた。

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