政府は「デジタル庁」を2021年9月に発足させる。非常勤を含めて500人規模の組織とし、100人程度を民間から起用する方針。だが、ひっ迫するデジタル人材の確保は容易ではない。

 菅義偉政権の看板政策である「デジタル庁」創設の骨格が固まった。100人規模とする民間人材は非常勤の国家公務員とし、兼業やテレワークなどの働き方も認める。民間、自治体、政府を行き来しながらキャリアを積める環境を整えて民間人材を呼び込む。

 「日本のIT(情報技術)人材のうち、行政機関などの『公務』に従事する人はわずか0.5%にとどまる」。内閣府が11月にまとめた2020年の年次経済財政報告は、公的部門のIT化の遅れの一因がIT人材の不足にあると指摘した。米国はIT人材の5.6%が公務に従事しているという。

 そうした問題を解消しようと、デジタル庁以外でも省庁や自治体がIT人材を増やす動きが加速している。農林水産省は20年12月、3年間の任期付きでデジタル人材5人の公募を始めた。東京都は任期付きで常勤と非常勤の約10人を同年10~11月に公募した。

 ただし、民間からの募集に頼る方針には危うさがある。楽観的な人材確保計画は、デジタル庁を中心とする行政のデジタル化の構想を揺るがしかねない。

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