デジタル通貨発行に関わる動きが世界で活発化している。中国の活発な動きが背景にあるが、本質的な問題はそれだけではない。見誤れば日本はまた金融分野で後れを取りかねない。

 10月9日、日本銀行が「デジタル通貨に関する取り組み方針」を公表した。同13日にはG7財務相・中央銀行総裁会議で中銀がデジタル通貨を発行する条件として「発行国に透明性や法の支配、健全な経済ガバナンス」を求める共同声明を出した。主要国の中銀は今、デジタル通貨発行への思惑を交錯させている。

 デジタル通貨とは、JR各社などの交通系や大手スーパーなどの流通系がある電子マネー、およびビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)、そして中銀が発行するCBDC(Central Bank Digital Currency)などの総称だ。電子マネーは、法定通貨をデジタル化して通貨のように使えるようにしたものだ。仮想通貨は国による保証はなく需給によって価格が大きく変動するため、通貨のようには使いにくい。

 一方、CBDCは、法定通貨であり、どこでも使えて電子マネーのような金融利用の手数料はない。店舗など受け取る側にしてみても、クレジットカード払いのように入金が遅れることがなく、即座に決済される利点がある。

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