菅義偉氏が首相として日本のかじ取りを担う。アベノミクス「第3の矢」である成長戦略を今度こそ実行できるのか。抜本改革の真の壁は雇用問題だ。強い突破力が問われる。
「(安倍晋三政権の)アベノミクスの継承と進化」。自民党の総裁選で菅氏は、こう訴え続けた。アベノミクスの柱は、デフレ解消のための「大胆な金融政策」(第1の矢)、公共投資などで需要を作る「機動的な財政政策」(第2の矢)、そして規制緩和など経済改革を中心とした「民間投資を喚起する成長戦略」(第3の矢)の3本の矢と称するものだ。
確かに実質GDP(国内総生産)は、第2次安倍政権発足時(2012年末)の499兆円から19年には533兆円に増え、株価も跳ね上がった。だが、多くは第1と第2の矢によるもので、経済の抜本改革による第3の矢は、法人税引き下げなどわずかなものにすぎなかった。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1321文字 / 全文1697文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「ニュースを突く」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?