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与野党で早期の衆院解散論が浮上しているが、安倍晋三首相自身は慎重な構えだ。ポスト安倍候補や野党は今のうちに「コロナ後」と「安倍後」を見据えた旗印や政策を用意すべきだ。

 自民党内では早期の衆院解散・総選挙を巡り賛否が割れている。

 賛成論者は小池百合子東京都知事が再選を決めた5日投開票の都知事選と、同時に実施した4つの都議補欠選挙で自民が全勝したことに勢いづく。小池氏は新型コロナウイルス感染症対策の公務やオンラインでの発信に専念することで他の候補を圧倒した。

 「危機下での選挙は有権者が政治の安定や継続性を求める。今、選挙をすれば現職や与党に有利に働くはずだ」。自民のベテラン議員はこう語る。

 安倍晋三首相の自民党総裁任期は2021年9月まで。衆院議員の任期満了は翌10月だ。都知事選で野党が候補を一本化できなかったことでも分かる通り、野党の合流や選挙協力への道筋は不透明だ。一部の自民議員から「野党の態勢が整わないうちに勝負した方がいい」といった声が相次いでいる。