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新型コロナウイルスの感染拡大は、介護現場に感染リスクやサービス休止など新たな問題をもたらした。現場で対応せざるを得ないことが多いとはいえ、国のサポートは弱く、遅れ続けた。

 「訪問介護時は、(新型コロナウイルスに感染していないかを確認するため)利用者の体温を事前に聞くが、本当のところは行ってみないと分からない。対策は取るけれど、それでも怖い。自治体や保健所から安全確保のための具体的な指示はなかったし、消毒液やマスクの支給もずいぶん遅れた。国や自治体は新型コロナの感染拡大のような有事への備えが明らかに甘い」

 埼玉県新座市でグループホーム(認知症高齢者向け共同住宅)や訪問介護事業所などを運営するNPO法人、暮らしネット・えんの小島美里・代表理事はこう言って憤慨する。

 新型コロナの問題は、感染リスクなど現実の危機に対する行政の対応力のなさと、介護行政自体が長年抱えてきた問題をあらわにした。だが、その解消への動きは今もなお鈍いと言わざるを得ない。