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喫煙によって新型コロナへの感染・重篤化リスクが高まることが分かった。生活者の健康意識がかつてなく高まった新常態において、店舗や一般企業の喫煙対策が喫緊の課題になっている。

 6月12日、東京都の小池百合子知事が2期目を目指し、7月5日の都知事選に出馬することを表明した。同日自身のフェイスブックでは、「4年前、崖から飛び降りる決意で都知事選挙に挑戦し、(中略)受動喫煙対策、新型コロナウイルス対策など、人に焦点を当てた政策に重点的に取り組んでまいりました」と、1期目の実績を強調した。

 日本では受動喫煙が原因の疾病によって年間1万5000人が死亡しているとされる。さらに世界各国で、喫煙によって新型コロナウイルスに感染したり、重篤化したりするリスクが高まるとする研究結果が報告されている。

 受動喫煙対策で世界の主要国に後れを取ってきた日本だが、世界の耳目が集まる東京五輪・パラリンピックの開催に間に合わせるために、政府は健康増進法を改正し、4月1日に全面施行した。公共施設や商業施設、オフィスなどで敷地内禁煙や屋内での原則禁煙を義務付ける内容だ。

 ただし、飲食店などに対しては、永田町の忖度(そんたく)の結果、飲食店の45%程度に当たる一定規模以上の店舗のみが規制の対象とされた。小池氏はこれに反発。従業員のいる店舗を幅広く規制対象に含める東京都独自の受動喫煙防止条例を4月1日に全面施行し、84%程度の飲食店で原則屋内禁煙を義務付けた。