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学校の休校が続く中、学びの空白の問題が日に日に大きくなっている。文部科学省は緊急事態と見てICT(情報通信技術)環境の整備を急ぐが、想定通りに進まない可能性が出てきた。

 「新型コロナウイルスの感染症対策で世の中は変わった。ICTを使おうとしない自治体には、子供たちに対して説明責任が生じる」「やろうとしないことが一番、子供たちに対して罪だ」──。

 文部科学省は5月11日、学校の情報環境整備に関する説明会をオンラインで開いた。対象は都道府県の教育委員会である。初等中等教育局の髙谷浩樹課長が厳しい言葉を繰り返しながら、各自治体の教育委員会や学校にICT環境の導入を迫る異例の展開となった。

 「GIGAスクール構想」。文科省が2019年12月に打ち出した、全ての小中学校・高校の児童・生徒に1人1台の学習用端末を整備する計画だ。1台当たり上限4万5000円を補助し、23年度までに整備を終える目標を定めた。

 それから間もなく、新型コロナでの休校が決まった。新学期が始まっても、多くの学校は教科書やプリントを配布して課題を与えるだけ。文科省は端末整備を20年度中に終える想定で約2300億円の補正予算を追加計上した。保護者のスマホやパソコンも活用しつつ、「緊急事態宣言が続く都道府県では7月までに全ての子供にオンライン学習環境を届けたい」と髙谷課長は話す。