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中国が新型コロナウイルスの抑え込みにめどを立てつつある。それと同時に欧州などへの支援を加速している。世界への感染拡大に伴って、中国の世界での地位が上がるかもしれない。

 中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は3月16日発行の中国共産党中央委員会の機関誌「求是」に、「疫病の流行を防ぐ戦いに打ち勝つため、科学技術のサポートを提供せよ」と題する文章を寄稿した。

 その中で習国家主席は「人類と疫病との戦いの中で最も有力な武器は科学技術である」と指摘。「我が国は伝染病の予防・治療の領域において、研究の水準やプラットフォームの建設、人材などの面で明らかにレベルアップしている」と記した上で、「疫病の流行拡大を防ぐための総力戦に打ち勝つにはまだ苦しい努力が必要」として、科学技術に携わる人たちのさらなる奮起を促した。

 同じ号の同機関誌には、新型コロナウイルスと科学技術に関する記事が、習国家主席のものも含めて4本並ぶ。未知のウイルスとの戦いにおいて科学の力が不可欠であるのは当然ではある。ただ、共産党の「理論誌」との位置づけの求是において、科学技術の必要性を強調するのは、中国の科学技術力が新型コロナウイルスの感染拡大の抑制に役立ったと喧伝する狙いがありそうだ。