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1995年にできた科学技術基本法が今年、イノベーションの創出に向けて改正される見通しだ。だが、現状のやり方では成果は見込めない。「学問の自由」の重みを考える必要がある。

 「研究費は年1億円、給与は3倍、テーマは自由」。東京大学工学部のある教授は中国の大学からこんな条件を提示されて移籍を促されたと明かす。国を挙げて科学技術の振興に取り組む中国。海外から優秀な研究者を迎え入れようと躍起になっている様が見て取れる。この教授は誘いを断ったが、「定年退官後に中国に渡る教員も出てきている」。

 日本でこれほど恵まれた環境に身を置く大学教授はまれだろう。文部科学省の科学研究費助成事業(科研費)に採択されても年数百万円を受け取るのがせいぜい。企業から受託研究費や共同研究費を得ても「年100万円が相場」(前出の教授)だ。