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韓国のサムスングループが業績悪化と実質的なトップの贈賄容疑で揺れている。日本企業との取引も多い巨大グループは、強みである「学ぶ力」を生かして復活できるのか。

 サムスングループが苦境に立たされている。主力のサムスン電子で半導体やスマートフォン事業が苦戦。2019年4~6月期の営業利益が前年同期比で56%減少する中、創業家出身でグループを事実上率いる李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が朴槿恵(パク・クネ)前大統領らへの贈賄で再び罪に問われる可能性も浮上している。

 そんな中、筆者は同社関係者から「日本企業のサブスクリプションモデルについて知りたい」という相談を受けた。様々な日本企業を訪ねて、次の成長につながるビジネスモデルを調査するという。9月上旬に来日した関係者と話す中で感じたのは、新事業を生み出すために「学ぼう」という強い意欲だ。

 サムスンの強みは、オーナー経営による迅速な意思決定にあるとされている。リスクを取って大胆な投資を実行し、半導体やディスプレーの生産効率を高めて日本勢を圧倒。多額の報酬を手にすることが可能な実力主義のもと、猛烈に働く社員の頑張りもスピード経営を支えてきた。

 だが、日経ビジネスでサムスン関連の特集を何度か担当し、現地で様々な経営幹部を取材した中で筆者が感じている強みがもう一つある。

 「貪欲に学ぼう」とする姿勢を巨大企業になっても失わなかったことだ。