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米朝首脳が板門店で会談し、トランプ氏は現職の米大統領として初めて北朝鮮に足を踏み入れた。緊張緩和には資するが、今のままの米朝交渉を続けても北朝鮮が核を放棄することはない。

 突然実現した6月30日の米朝の首脳会談は、トランプ氏という希代のポピュリストでなければあり得なかった。会談冒頭でトランプ氏は「あなた(金正恩=キム・ジョンウン=委員長)が出て来てくれなければメディアにたたかれるところだった」と漏らした。会談を「歴史的」だと繰り返し、2020年の米大統領選に向けて、外交成果をアピールする狙いを隠さなかった。

 会談はツイッターを通じたトランプ氏の呼び掛けで実現した。同行した韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、記者団に「トランプ大統領の思い切った、オリジナリティーのあふれるアプローチに敬意を表する」と話している。

 もっとも、会談によって北朝鮮の非核化が大きく進展したわけではない。実務者の協議チームをつくるとしているが、シンガポールで1回目の米朝首脳会談を開いた18年6月以降の状態に戻ったにすぎない。