日産自動車のカルロス・ゴーン元会長の逮捕から半年が経過した。この事件、有力経営者による行動やモラルのほか、企業統治や検察の手法など、論点が多い。整理して考える必要がある。
「ゴーン氏が悪い」「いや、悪くない」「悪いのはゴーン氏だけか」
カリスマ経営者の逮捕劇が世間に与えた衝撃は大きく、事件発覚から半年を経た今も、様々な議論が交わされている。ただ、気になるのは、ゴーン氏の派手な生活や検察の強引な手法などが強調され、感情論に流されがちなこと。複数の論点がひとくくりになることで、本質を見えにくくしている。
まず、ゴーン被告が有罪なのか無罪なのか。逮捕容疑の一つである「オマーンルート」は、日産から中東オマーンの販売代理店に拠出された資金の一部が、ゴーン氏やその家族に還流していたとされる。事実だとすれば、特別背任罪としては分かりやすい構図だ。
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