ドイツ企業が世界で活躍できる理由

 「欧州では国境を越えたら言語が違って当たり前。話す言葉が異なることが一緒にビジネスをする上で高い壁になるとは考えない」──。DMG森精機の常務執行役員(マーケティング担当)で、2009年からの日独統合の最前線に立ってきたイレーネ・バーダー氏の言葉です。

 国境を越えて言語の違いを軽々と乗り越えていく。日本人にはない、しなやかな強さを感じました。バーダー氏も「日本人は言語の違いを深刻に考えすぎているように思う」と指摘しています。

 欧州連合(EU)、単一通貨ユーロと統合を進めてきた欧州ですが、一方で言語や宗教、文化に関しては多様性を維持しています。

 フォルクスワーゲンをはじめ、少なくないドイツ企業が、遠く離れた言語も異なる中国で精力的にビジネスを展開する背景には、政府の後押しのみならず、こうした欧州特有のメンタリティーもあるのかもしれません。多様性こそがグローバル時代を生きる力になると腹落ちした経験でした。

(奥平 力)

日経ビジネス2022年8月22日号 92ページより目次
まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。

この記事はシリーズ「編集長の視点/取材の現場から」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。