コロナ禍は外食を強くするか

 「急なキャンセルが2件出てしまって。よろしければ今からいかがですか」。先日、予約を取り損ねた居酒屋からこんな電話がかかってきました。書き入れ時の週末に切迫した様子。コロナ第7波の影響は夜の街にじわり広がっているようです。

 回復基調にあった春以降も「午後9時以降の入店が弱い。ライフスタイルの変化が起きている」とワタミの渡邉美樹会長兼社長。夜の飲食店はもうコロナ前の状況には戻らないのかもしれません。

 今号の特集「外食に未来はあるか」は、昨年5月10日号「負けるな外食」の続編です。前回は東京都などに3度目の緊急事態宣言が適用された時の特集で、生き残りへもがく外食産業にエールを送りました。あれから1年余り。時短営業要請への協力金が途絶えた外食産業は、新たな試練の時を迎えています。過剰店舗、人手不足に加え、人々の行動変容と原材料高が追い打ちをかける4重苦です。

 そんな外食産業の中でも変化への対応力を磨く企業が生まれ始めています。今回の特集では、彼らの挑戦からコロナ後を生き抜く条件を探りました。日本に本格的な外食産業が生まれて半世紀。まだ若い産業の進化を見届けたいと思います。

(磯貝 高行)

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