「商品企画力」にキーエンスの底力

 2月21日号の特集「解剖キーエンス 人を鍛える最強の経営」に続き、新たに同社OBによるウェビナーをまとめたのが、今回の第2特集です(日経ビジネス電子版では、本ページの最後にリンクを置いた3つの記事として掲載しています)。営業、開発、海外を担当された時代背景も違う3人のお話に、“社史”のない同社の歴史を垣間見ることができました。中でもあまり多く語られることのない「商品開発」の強さを知る、個人的にも貴重な機会となりました。

 後発ながら顧客のニーズをうのみにせず多面的にとらえて大ヒットとなった蛍光顕微鏡など「常識を疑う視点」がいかに大切か。ニーズをどう因数分解して社内の誰と議論し、次の商品につなげるか。情報を管理しインセンティブを持たせて仕組みとして定着させ、初めて意味があることに改めて気づかされます。粗利率8割以上となる「針の穴を通す」ような企画力は、ここから生まれるのだと実感しました。

 2月の特集では現役の商品開発担当者にお話を聞きました。2021年の大ヒット「元素分析装置」は金属などに目に見えない火花を飛ばし、その色を分析することでどんな成分かを瞬時に割り出す魔法のような装置。「すごい!」とつい声に出したほどの感動は忘れられませんが、その裏にこんな緻密な苦労があるのだと思わずにはいられませんでした。

(西岡 杏)

■日経ビジネス電子版での掲載記事
キーエンスの営業は「ライオンキング型」だから強い
キーエンスの商品開発、ニーズの「強度」見極めが高収益のカギ
「キーエンス流」は世界に通じる、海外事業開拓の極意

日経ビジネス2022年8月1日号 118ページより目次
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