新たな史観で捉える英雄の姿

 日経ビジネス電子版で大人気を博す、加来耕三氏の連載が、歴史講座「英雄に学ぶ」として、今号から本誌に登場しました。第1回で取り上げたのは石田三成。知将と称賛される一方、嫌われ者ともいわれる三成ですが、加来氏の「部下に欲しいタイプ」という評に、うなずいた方も多いのではないでしょうか。

 昨今は歴史ブームといわれます。学生時代に歴史の勉強といえば、暗記が中心でした。しかし今、歴史家・歴史作家が独自の史観で描き出す作品を読むと、知っていたつもりの人物や史実が新たなストーリーとして浮かび上がる醍醐味を感じます。中立を旨とする学校教育では、歴史の評価が難しい面もあるでしょうが、歴史作品を読むことは改めて歴史を振り返る機会になります。

 もちろん疫病や戦争が起こる今だからこそ、歴史に注目が集まっている面もあるでしょう。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というビスマルクの言葉の重みを感じます。新たな連載を、楽しみながらお読みいただければと思います。

(村上 富美)

日経ビジネス2022年6月6日号 84ページより目次

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