若い時の苦労は買ってでも
「若い時の苦労は買ってでもせよ」。説明の必要がない日本のことわざですが、海外にも同じような言葉があります。英語なら「Heavy work in youth is quiet rest in old age.(若い時の重労働は老いての平穏)」。中国語なら「宁吃少年苦 不受老来貧(若い時の苦労は老いてからできない)」。若い時に失敗したり、修羅場をくぐったりすることが成長に欠かせないと考えるのは万国共通のようです。
今号の特集は「ゆるブラック企業 残念な働き方改革の末路」。あなたの会社は労働時間が増えるのを嫌うあまり、若い世代が挑戦する機会を奪っていませんか。パワハラと言われるのを恐れて、若い社員の指導を怠っていませんか。何を隠そう、私もこの特集を読んで反省させられた一人です。
コロナ禍によるリモートワークの定着で若手社員の育成はさらに難しくなっています。1~2年目の社員が入社以来ほとんど出社したことがないという企業もあります。顔だけ四角く切り取られた画面からは、学ぶべき「上司の背中」も見えません。
特集では働きやすさと働きがいの両立に挑む企業を紹介しています。どの会社も悩みながら正解を探していることだけは間違いありません。
(磯貝 高行)
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