(イラスト=小田嶋 隆)
(イラスト=小田嶋 隆)

 菅義偉総理大臣は、このほど、9月に予定されている自民党の総裁選に出馬しない意向を表明した。つまり、任期満了にともなって、退任するわけだ。ということは、事実上の辞意表明だ。

 最初にこのニュースを聞いた時、私は、一も二もなくびっくりした。

 しかし、あれこれ考えてみるに、このたびの展開と結末は、かなりの部分において予測通りでもあった。

 ……と、以上の感慨はわれながら矛盾している。だって、予想がついていたのなら、びっくりする理由はないし、逆に、驚いたのは、事態を予測できていなかったということだからだ。

 しかし、多くの国民は、私と同じように、「うすうす予想していたものの、いざコトが起こってみたらびっくりした」てな感じの、いかにもヌルい感慨を抱いたと思う。なんと申し上げてよいのやら、ふつうの日本人にとって、総理大臣の去就は、しばらく前から「他人事」だったのである。

 説明が必要かもしれない。

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この記事はシリーズ「小田嶋隆の「pie in the sky」~ 絵に描いた餅べーション」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。