(イラスト=小田嶋 隆)

 朝日新聞が6月11日付の朝刊で平井卓也デジタル改革担当大臣の会議での不適切発言を報じた記事は、久々に見る新聞による鮮やかなスクープだった。

 記事によれば、大臣は、4月の内閣官房IT総合戦略室の会議で、同戦略室幹部に対して、請負先企業(NEC)を「脅しておいた方がいい」などと発言した。なお、朝日新聞社は、記事に会議の録音データをYouTubeで公開している。一聴した限りでは、これはとてもではないが、大臣が後に釈明した「ラフな言い方」で説明のつく話ではない。大臣は、自身の発言を「ものの言い方」の問題に矮小化しているが、コトは、何十億円という予算の費消先となる五輪アプリの受注先の選定にかかわる極めて重要な問題だ。

 いくつかの新聞社が、「私は怒らない大臣と言われている」「妻も驚いていた」などという、平井大臣の間抜けな弁明をツッコむこともなくそのまま口移しで記事化しているが、そのこと自体不見識だと申し上げねばならない。

 問題は、言葉の使い方ではない。

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