(イラスト=小田嶋 隆)

 年があらたまって2021年を迎えてみると「TOKYO2020」という文言が、にわかに奇異に見えてくる。

 いや、私自身、昨年の段階では納得していたのだ。というのも、大会の看板を「TOKYO2021」にわざわざ掛け替えることは、いくらなんでも不自然すぎるように思えたからだ。

 2021という数字は、いかにもキリが悪い。オリンピックという感じが、まるでしない。それもそのはず、これまでに奇数の年にオリンピックが開催されたことは一回もない。とすれば、五輪組織委員会が「2020」という数字にこだわったのも当然だ。数字としてのキリの良さ、デザイン上のシンメトリーの美しさ、さらにいえば「ニーマルニーマル」という口に出して発音した時の親しみやすさなどなど、どこからどう見ても「2020」は「2021」よりも優れている。この点に異論を唱える人は、まずいないはずだ。

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この記事はシリーズ「小田嶋隆の「pie in the sky」~ 絵に描いた餅べーション」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。