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(イラスト=小田嶋 隆)

 かねて闘病中だった経団連(日本経済団体連合会)の中西宏明会長が、9月7日、都内で記者会見に臨んだ。

 この人は昔から思い切ったことをズバリと言う人で、発言がよく大きな波紋を招いたものだが、今回もいきなり「安倍(晋三)首相のように『やめた』と言いたいが、そんな経済情勢ではない」と、政権への忖度(そんたく)をまるで感じさせない皮肉をカマしている。

 会長は、さらに安倍政権の経済政策が「経済成長という課題を残している」旨を指摘しつつ、地方経済の状況が大きく改善しなかったことを踏まえて「アベノミクスもそこまで届いていない」と厳しい見方を披露している。新型コロナ対策についても「全過程で主導権が薄く、辞任という決断になった」という言い方で突き放した。

 すでに辞意を表明しているとはいえ、現政権について、ここまではっきりとダメ出しをするとは思っていなかっただけに、たいそう驚いた。