
かねて闘病中だった経団連(日本経済団体連合会)の中西宏明会長が、9月7日、都内で記者会見に臨んだ。
この人は昔から思い切ったことをズバリと言う人で、発言がよく大きな波紋を招いたものだが、今回もいきなり「安倍(晋三)首相のように『やめた』と言いたいが、そんな経済情勢ではない」と、政権への忖度(そんたく)をまるで感じさせない皮肉をカマしている。
会長は、さらに安倍政権の経済政策が「経済成長という課題を残している」旨を指摘しつつ、地方経済の状況が大きく改善しなかったことを踏まえて「アベノミクスもそこまで届いていない」と厳しい見方を披露している。新型コロナ対策についても「全過程で主導権が薄く、辞任という決断になった」という言い方で突き放した。
すでに辞意を表明しているとはいえ、現政権について、ここまではっきりとダメ出しをするとは思っていなかっただけに、たいそう驚いた。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り972文字 / 全文1366文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「小田嶋隆の「pie in the sky」~ 絵に描いた餅べーション」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?