(イラスト=小田嶋 隆)
(イラスト=小田嶋 隆)

 この原稿が掲載されるのは9月14日号、自民党の総裁選が行われる日だ。

 結果は分かりきっている。まずまちがいなく菅義偉総理が誕生していることだろう。私が何を書いたところで、何が変わるわけでもない。

 なので、せめてこういう時は、政権のメンバーが改まる直前にメディアが何を伝えていたのかを記録しておくことにする。

 ここでは主にテレビ報道について書く。というよりも、昨今のテレビはネットを巻き込んでいる。

 順序としては、テレビのワイドショー報道がまずあり、それをネタに感想記事を書き飛ばすウェブメディア、その番組書き起こし記事を転載してページビューを稼いでいるバイラルメディアと、そのバイラルメディアの記事をピックアップしてページを構成するニュースサイトの話だ。

 さよう。この話はループしている。順を追って話す。

 1.9月1日にTBS系列の情報番組「ひるおび!」に出演したお笑い芸人、バービーが、安倍晋三総理の辞任に伴って行われる自民党の総裁選について「民意が反映されるようにしてほしい」という旨のコメントを発信した。
 2.この発言にネット民が一斉に反発。「民意は国会議員を選ぶ時点で選挙を通じて既に反映されている」「レベルが低すぎる」「わかってない」など。
 3.この匿名のネット民の反応を材料に「Quick Timez」というウェブメディアが番組感想記事を配信した。
 4.Quick Timezの記事を「goo いまトピランキング」なるバイラルメディアが「いまトピ」として転載した。
 5.そのいまトピランキングに、ニュースサイトのGoogleニュースがリンクを張って紹介した。