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(イラスト=小田嶋 隆)

 史上空前の空虚なゴールデンウイークの最中、宇都宮のホテルで不審火があったことをご記憶だろうか。なんでもそのホテルは、報道によれば、新型コロナウイルスに感染した軽症者などを受け入れるために100室以上を用意していたのだそうだ。屋外通路に置かれていた角材やベニヤ板などのゴミが焼けているのを従業員が発見して消し止めたという。なんともいやなニュースだった。大惨事になっていたかもしれない深刻な事件でもある。

 コロナウイルス感染症の全国への波及を受けて、このテのいやなニュースが各地から寄せられている。岩手県の花巻市では、転居のための手続きを役所に拒絶された男性が、申請の受け入れを待つ間、当面の滞在先として知人に提供されていた空き家の火災で、命を落としている。この火事についても、一部には放火を疑う声がある。

 同じ岩手県では、首都圏から出産のために帰省していた女性が病院に受け入れを拒否されたことが話題になったし、徳島県からは、県境のインターチェンジや観光施設で数十人の県職員を動員して、双眼鏡で他県ナンバーの自動車の流入をチェックしているというニュースが伝えられた。