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(イラスト=小田嶋 隆)

 新型コロナウイルスの感染が本格化して以来、伝わってくるニュースの半分以上が、ウイルス関連の話題で占められている。のみならず、実はニュース以外の話題も、この半月ほど、ウイルス一色だったりする。

 息抜きを求めてテレビをつけてみても、NHKの画面は、7都府県に緊急事態宣言が出されて以降、ずっと「逆L字型画面」(画面の上側と左側に緊急の文字情報を常駐させる送出形式)に移行している。私は、この説教がましいおためごかしの画面で放映されているだけで、番組コンテンツがなんであれ、視聴意欲を失ってしまう。

 で、民放にチャンネルを切り替えると、これが、出演者同士が距離を取った微妙によそよそしい情報番組を流していたりする。ウイルス感染防止のために閉鎖空間の中にいる人間が互いに2メートルの距離を確保する「ソーシャルディスタンス」という心がけを、テレビ出演者が率先して実行している姿らしい。なるほど。しかし、これは、見せられる方にとっては、わざとらしさばかりが目につく。とてもじゃないが楽しめない。