
開幕を8カ月後に控えた東京オリンピック・パラリンピックでは、期間中に「大会ボランティア」や「都市ボランティア」として、合わせて10万人を超えるボランティアが活動することになっている。そんななか、東京都は、都内の学校に通う中学2年生から高校3年生までの生徒6000人を、ボランティアとして募集する計画を立てている。
NHKによれば、取材の結果、学校によっては「半ば強制的に」参加人数が割り振られていたことが分かった、ということなのだが、学校のような場所でボランティアの人数集めが行われれば、多かれ少なかれこういうこと(←「募集」の名において、応募の「強制」が生じる事態)が起こることは、記者が取材をするまでもなく、誰にでも見当がつくことだ。
むしろ、実態は、記者の目に映ったより深刻であるのかもしれない。というのも、よく訓練された生徒は、「自発性」という言葉自体を、ひとつの「義務」として受け止めるものだからだ。
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