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 2020年東京五輪のマラソンと競歩の競技会場を、東京から札幌に移すプランが現実味を帯び始めている。

(イラスト=小田嶋 隆)

 そもそも国際オリンピック委員会(IOC)が札幌開催案を持ち出してきたのは、10月16日のことだった。なんでも、同時期に開催されていた第17回世界陸上ドーハ大会で、マラソン、競歩にエントリーした選手の多くが、当地の高温多湿の気候に対応できずに、途中棄権したことを重く見た対応策であるらしい。たしかに、ドーハでのレースは、暑さを鑑み真夜中のスタートだったにもかかわらず、完走率は最低、治療を受けた選手の数も前代未聞だった。とすれば、「ドーハの悲劇」を見た関係者が、来年の東京の夏の気候を懸念したのも当然だろう。

 もっとも、IOCが最初に札幌案を持ち出した時点では、東京都をはじめとする関係各団体もこの提案をさほど深刻に受けとめていなかった。「またIOCの気まぐれじゃないか?」と、皆が半信半疑だったようだ。

 ところがIOCは本気だった。