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(イラスト=小田嶋 隆)

 日韓関係の悪化は昨日今日はじまった話ではない。さかのぼれば文在寅大統領が就任した当初から、いくつかの火種はくすぶっていた。それらが一気に表面化したのが、いわゆる「徴用工問題」をめぐる両国のやりとりだった。

 7月26日現在、日本政府は、輸出手続き簡略化の優遇の対象である「ホワイト国」から、韓国を除外する措置の発動を検討しており、一方、韓国側は、日本政府のこの対応を、徴用工問題への報復であるとして、世界貿易機関(WTO)に訴えている。

 この数カ月の、日韓両国による非難の応酬を見ていると、さまざまな立場の専門家が、異口同音に両者の関係を「戦後最悪」と断じるのもうなずける。

 ちなみに、世耕弘成経済産業相は7月24日に、自身のツイッター上で、この問題を「輸出規制」という用語で伝えることについて、「不正確」だとして、「輸出管理」という言い方に改めるべく、報道機関(NHK)に要望した旨を書き込んでいる。なんだか、「撤退」を「転進」と表現した大本営発表を彷彿とさせる発言だ。が、すでに、産経、読売などは「輸出管理」という用語で見出しを打っている。この先、新聞各社とテレビ局がどこまで政府側の要望に応えて見出しの文言を改変していくのか、また、仮に改変するのであれば、用語の変更について、各報道機関が読者・視聴者に、どんな説明をするものなのか、引き続き注目したいと考えている。