
先日、ある人に「コラムを書く時に一番気を配っているのはどんなことでしょうか」というド直球の質問をいただいた。
この種の自問はふだん自分ではしない作業なので、正直、ちょっと考え込んだ。で、なんとなく「一歩離れて見る視点を確保することでしょうか」とお答えした。我ながら、味のある回答をしたものだ、と思っている。
とはいえ、回答として出来が良いことと、私自身が言った通りにできているのかは別問題で、この数年の間に自分が書いた文章を読み返してみるに、対象にのめり込みすぎていたり、世間の興奮に巻き込まれていたりで、テーマに対して適切な距離を保てている原稿は、実のところそんなに多くない。
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この記事はシリーズ「小田嶋隆の「pie in the sky」~ 絵に描いた餅べーション」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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