
新潟を拠点に活動しているアイドルグループ「NGT48」のメンバー、山口真帆さんが暴行被害を受けた事件は、伝える媒体によって目線の置きどころが微妙に違っている。つまり、ニュースの受け手の立場からすると、「この記事は誰の立場に立って書かれているのか」を理解しないと全体像を把握できないということだ。
振り返るにこの傾向(「誰サイドの記事であるのかによって、報道内容が違ってしまう傾向」のこと)は、平成の芸能ニュースの一大特徴だった。言い換えれば、この30年間、芸能分野の報道の品質は、一貫して劣化し続けていたということでもある。
特にAKB48グループやジャニーズ事務所に所属するタレントに関しては、なによりもまずメディアの信用度を疑わなければならない。具体的には、記者が、取材に先立って「事務所の意向」を忖度しないと、記事を書くことさえできないのが、この分野の特殊事情であるわけで、このあたりの空気感は、戦前の大本営体制の時代からそんなに変わっていないとさえ言える。
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