ルパート・マードック氏が率いる21世紀フォックスが、報道部門などを除く資産をディズニーに売却する。退却ではなく転換だというが、背景にはネットメディアからの圧力がある。マードック氏が作り上げた帝国は、後継争いが二転三転した。解体後はどのような姿になるのか。

メディア王の異名を取るルパート・マードック氏(写真=ロイター/アフロ)

 英ロンドン・ウェストエンドの劇場街で、メディア王ルパート・マードック氏(86歳)の若き日を題材にした舞台がこの秋から上演され、予想を超える人気を博している。脚本はジェームズ・グレアム氏。

 この作品「インク」は、観客を1969年へと引き戻す。マードック氏が、退屈な大判の新聞「ザ・サン」を買収し、扇情的なタブロイド判の新聞へと変身させた時の物語だ。同紙はその後、英国で最も影響力を持つ新聞となった。

 関係者によると、マードック氏は、上演期間が終わるまでにこの舞台を鑑賞する予定だという。劇場で、サン紙の買収に始まるメディア帝国の建設期を思い出すことだろう。