アマゾン、グーグルを擁すIT産業だけでなく、米国の多くの産業で寡占が進んでいる。少数の企業に利益が集中し、投資や新規参入は勢いを失った。今こそ競争を活性化する必要がある。そのための3つの施策を提言する。

 資本主義への信頼を揺るがす大事件がこの10年の間に次々と起きた。資本主義は、労働者を食い物にして資本家を利するため不正に操作されたシステムだ、という認識が深まっている。2016年に行われたある調査は、米国の若者の過半数がもはや資本主義を支持していないとの結果を示した。

 資本主義への信頼失墜は危険なことではあるが、当然の結果でもある。今日の資本主義は大きな問題を抱えている。それは、保護主義者やポピュリストが喜んで主張しそうな内容だけではない。オールドエコノミー(IT=情報技術=産業が発展する前の経済)をなす企業の一部が繁栄を謳歌している。ニューエコノミー(IT産業を中心とする経済)では、テクノロジー企業が急激に市場支配力を強めている。

 今、改革が必要なのは間違いない。きちんと競争が行われるようにし、今日見られる異常な高収益を押し下げる。そして、将来、イノベーションが花開くように仕向ける。