米アップルはまとまった金融部門を持たないが、その活動規模は金融企業に匹敵する。今、その資産運用に対する懸念が高まっている。デリバティブをはじめとするリスク資産への投資が拡大しているのだ。配当などを賄うべく、米国内では借入額が増大する。この状況を早く解消すべきだ。

 「IT(情報技術)企業が金融サービス業界を征服するだろう」と指摘するのが昨今の流行だ。しかし、米アップルについては逆のことが起きているように見える。金融がひそかに、技術に取って代わろうとしている。

 アップルは今や時価総額で世界最大の企業となった。共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏が2011年に死去した後も、生体認証チップやAI(人工知能)アシスタントを搭載したスマートフォンを世界で何億台も販売してきた。

 そして同時に、金融面の活動も拡大している。その規模は、計算の仕方にもよるが、既に米金融大手ゴールドマン・サックスのおよそ半分に達する。