10月に開かれた先の欧州連合(EU)首脳会議で、英国のEU離脱交渉決裂が現実となる可能性が高まった。EUが次段階の交渉に進む条件として提示する、清算金の支払いに関して、英国が厳しい姿勢を貫いているためだ。英離脱推進派は強気だが、その根幹をなす考えは「ゾンビ思想」にすぎないと著者は指摘している。

 英国の欧州連合(EU)離脱交渉は失敗に終わる公算が極めて大きい。交渉が決裂すれば、英国経済は大きな衝撃を受け、近隣諸国との関係も崩壊する。

 もっと前向きに考えるべきだと主張する人々は、こうした見方を非難する。しかしそれは、ビルの屋上から飛び降りた人に向かって「前向きにさえなれば、あなたは飛ぶことができる」と助言しているのと同じことだ。

 今の英国の状況を知るには、非常に多くの離脱推進派がとらわれている、破綻しているのに幅を利かせている考え方──いわゆる「ゾンビ思想」を理解しなければならないだろう。