業績が伸び悩み、株価が急落している中国の騰訊控股(テンセント)が事業組織を再編した。社内の競争を促す企業文化のせいで各事業が分裂し、動きが鈍くなった会社を統合するのが狙いだ。しかし、同社の収益を支える微信事業が独立部門になるなど、再編はまだ不十分との見方もある。

 中国のネットサービス大手、騰訊控股(テンセント)が9月末に事業組織を再編し、「次の20年に向け新たなスタートを切った」と自画自賛している。

 しかし、今回の再編の真の狙いは、もっと差し迫った問題への対処にほかならない。社内の各事業が役所のように縦割りに細かく分かれてしまっていて、動きが鈍くなっているためだ。同社の株価は2018年に入り急落し、市場時価総額も中国企業の首位から滑り落ちた。同様の問題は、日本のソニーも過去20年にわたり悩まされてきた。

 テンセントの元社員やアナリストらによれば、同社の社内には激しい競争文化がある。それぞれの部門の製品やサービスを完成させることに意識が向けられるあまり、事業ごとの「たこつぼ化」が進んでしまいデータやアイデアの共有が妨げられている。プログラムの共有さえ、ままならないことがあるという。